電力利得と電圧利得
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 08:17 UTC 版)
デシベルは増幅器や減衰器の利得(ゲイン)を表す場合にも用いられる。工学の分野でデシベルを用いて表現する場合、対数をとる対象はパワーに相当する次元の物理量の比とするのが一般的である。 すなわち、デシベルで表す電力利得 LP は、入力電力を Pin 、出力電力を Pout とすると、 L P = 10 log 10 ( P out P in ) dB {\displaystyle L_{P}=10\log _{10}\left({\frac {P_{\text{out}}}{P_{\text{in}}}}\right){\text{dB}}} である。 一方、電圧や音圧などの交流信号の振幅からデシベルで表す利得LVを求める場合、パワーは振幅の2乗に比例すると仮定し、 L V = 10 log 10 ( V out 2 V in 2 ) = 10 log 10 ( V out V in ) 2 = 20 log 10 ( V out V in ) dB {\displaystyle L_{V}=10\log _{10}\left({\frac {{V_{\text{out}}}^{2}}{{V_{\text{in}}}^{2}}}\right)=10\log _{10}\left({\frac {V_{\text{out}}}{V_{\text{in}}}}\right)^{2}=20\log _{10}\left({\frac {V_{\text{out}}}{V_{\text{in}}}}\right){\text{dB}}} として計算する。ここに、Vinは入力電圧、Voutは出力電圧である。ここで注意する必要があるのは、定義が 20 log 10 ( ) {\displaystyle 20\log _{10}\left(\right)} なのではなく、 10 log 10 ( ) 2 {\displaystyle 10\log _{10}\left(\right)^{2}} の式変形の結果として乗じる係数が20となっている点である。これは電気回路で入出力のインピーダンスが等しい場合に相当し、この条件下では明らかに以下の関係が成立する。 L P = L V {\displaystyle L_{P}=L_{V}}
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