雪だるま (童話)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 14:34 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動「雪だるま」(ゆきだるま 丁: Sneemanden)は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの創作童話の一つ。『童話と物語の新集 第二巻第一冊(丁: Nye Eventyr og Historier. Anden Række. Første Samling.)』に「馬車で来た十二人の客」「こがね虫」「父さんのすることはいつもよし」「賢者の石」「アヒル小舎で」「新世紀のミューズ」とともに収録され、1861年3月にコペンハーゲンで刊行された[1][2]。
あらすじ
ある屋敷のそばに子どもたちによって雪だるまが作られた。自分では動けない雪だるまは沈んでいく太陽を見て自分もあのように動けるようになりたいと言うと、屋敷の番犬は太陽がふたたび昇ってきて雪だるまに「走り方」を教えてくれるという。生まれたばかりの雪だるまは番犬の言うことがわからなかった。
次の朝、番犬が雪だるまに身の上の話をする。今でこそ鎖につながれた番犬だが、子犬の頃は主人にかわいがられ、成長して屋敷の管理人のストーブのある地下室で暖かく過ごしたことを言うと、雪だるまはストーブのことが気になった。雪だるまの位置からちょうど地下室の中の真鍮でぴかぴかの黒いストーブが見えたが、雪だるまはストーブを女の人だと思い、彼女に対して自分でもわからない妙な気持ちになった。雪だるまはどうしてもストーブのある部屋に入って行きたいと思ったが、番犬はあそこにいくと雪だるまは溶けてしまうと言った。
その次の朝はとても寒さが厳しかった。雪だるまにとっては本来幸福なことであったが、地下室の窓が氷で凍ってしまい中のストーブが見えない。ストーブに恋焦がれる雪だるまにとってはまったく幸福ではなかった。そのうちに天気は雪解け模様になり、雪だるまは溶けて痩せていく。 そしてある朝、雪だるまはとうとう崩れてしまった。雪だるまが立っていた場所を見ると、ストーブの火掻き棒が突き刺さっていた。子どもたちが火掻き棒を芯にして雪だるまを作ったのだった。それで、番犬はどうして雪だるまがストーブにあこがれたのかを理解した。
脚注
参考文献
- エリアス・ブレスドーフ『アンデルセン童話全集 別巻 アンデルセン生涯と作品』高橋洋一訳、小学館、1982年。
- 大畑末吉『完訳アンデルセン童話集 5』、岩波文庫、1984年、ISBN 4-00-327405-9。
- 山室静『アンデルセンの生涯』、新潮社、2005年、ISBN 4-10-600173-X。
外部リンク
- 『雪だるま』:新字新仮名 - 青空文庫(矢崎源九郎訳)
「雪だるま (童話)」の例文・使い方・用例・文例
- 父はそのパーティーに雪だるまの姿をして現れた
- 今年の冬休みに雪だるまを作る予定です。
- 翌朝雪だるまは跡形もなく消え失せていた。
- 明日雪が降ったら、わたしは雪だるまを作ります。
- 妹は雪だるまの絵を描いた。
- 雪だるまを作ったのは誰か。
- 私は雪だるまや雪の家を作ります。
- もし明日雪がたくさん降れば、雪だるまを作ろう。
- 北海道の雪だるまがブラジルに到着
- それらは,日本人のブラジル移住100周年を祝って北海道安(あ)平(びら)町(ちょう)から空輸された31個の雪だるまだった。
- 高さ約2メートル,重さ約1.3トンの大きな雪だるまが1個あった。
- また,それよりも小さな雪だるまが30個あった。
- およそ8000人が雪だるまを見ようと集まった。
- これらの雪だるまは安平町の早(はや)来(きた)雪だるま郵便局から送られた。
- 郵便局長の真(しん)保(ぼ)生(せい)紀(き)さんは,雪だるまを輸送するために350万円を負担した。
- 同局長は「雪だるまは数時間で溶けてしまうが,人々は永遠に覚えていてくれるだろう。」と話した。
- 来場者はまた,つどーむ会場で雪の滑り台やスノーラフト,雪だるま作りを楽しむことができた。
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