雨台風・風台風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 04:21 UTC 版)
雨台風であったカスリーン台風は、関東を中心に豪雨による甚大な浸水被害をもたらした。 風台風であった洞爺丸台風は、記録的暴風や高波により洞爺丸を沈没させた。 風による被害は比較的小さい一方で、雨による被害が大きい台風を雨台風と呼ぶ。一般的に、梅雨期に接近上陸する台風や秋雨前線の活動が活発な秋季の台風は、風よりも雨による被害が大きい。過去の代表的な雨台風の例としては、1947年のカスリーン台風や1958年の狩野川台風などが挙げられる。反対に、雨による被害は比較的小さい一方で、風による被害が大きい台風を風台風と呼び、過去の代表的な風台風の例としては、1954年の洞爺丸台風や1991年の平成3年台風第19号、2004年の平成16年台風第18号などが挙げられる。しかし、これらはいずれも気象庁が定めた俗称であり、あくまで便宜的な区別であるため厳密な定義はない。なお、台風そのものに「雨が強い」「風が強い」などの性質があるわけではなく、台風によって引き起こされた災害の結果によって、これらの言葉が使用されているだけである。 勢力が強い台風の場合は、雨と風の両方で甚大な被害が出ることも少なくない。平成18年台風第13号(2006年)では、九州付近の前線の活発化で、梅雨末期のような集中豪雨を呈した。佐賀県伊万里市では期間降水量の7割が上陸前日に降る集中豪雨となった。
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