階層分析法の手順
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 14:07 UTC 版)
後の節で改めて説明するが、AHPは、問題を検討する過程で意思決定者による判断結果を数学的に統合していくことになる。この判断結果は数にして数百にもなることがある。この数学的統合は手計算や電卓でもできるが、たくさんの判断結果を入力したり統合化したりするにはコンピュータを利用するのが一般的である。なおコンピュータを利用する場合でも、標準的な表計算用ソフトによる手軽な方法からカスタムソフトウェアを利用する方法まで様々ある。会議室を利用する場合などに便利な、意思決定者たちの判断結果を収集する特殊な装置もある(写真を参照のこと)。 AHP の手順は次のように要約できる: まず意思決定したい問題を階層によりモデル化する。この階層には、1つの総合目標、それを達成するためのいくつかの代替案、そしてそれら代替案を評価するためのいくつかの評価基準が含まれる。 階層に含まれる各要素について、要素間での優先度を確定する。このとき要素間での一対比較が利用される。例えば、不動産投資家達が、潜在的不動産を比較しながら、価格より場所、タイミングより価格を重視(優先)したいと判断したと考えるとよい。 2で得られた優先度を合成し、代替案の階層における統合的な優先度を算出する。先の例では、場所、価格、タイミングに関する投資家の判断結果を合成することで、各代替案(具体的な不動産)の統合的な優先度としてまとめることになる。 3で得られた判断結果の整合性を検討する。 AHPを活用した最終結論を得たことになる。 以下これらの手順について、節を改めながら詳しく説明する。
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