どうアンモニア‐レーヨン【銅アンモニアレーヨン】
銅アンモニアレーヨン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/19 05:57 UTC 版)
銅アンモニアレーヨン(どうアンモニアレーヨン、cuprammonium rayon)は、再生繊維であるレーヨンの一種。
銅を意味する英語・copperからキュプラとも呼ばれる。日本ではキュプラの名称が一般的で衣類に使われている場合はキュプラと表記されている。
あるいは製造法を確立したドイツのベンベルグ社からベンベルグ・レーヨン[1]とも呼ばれる。旭化成が登録商標「ベンベルグ」を有している。
歴史
1856年[2](一説には1857年[1])にシュバイツァーによってセルロースは銅アンモニア液に溶解することが発見されていたが[2]、この発明を基礎として1889年にドイツのグランツシュトッフ社によって銅アンモニア法が工業化された[1]。この製法の特許の取得は1890年とされる[2]。
1897年にドイツの化学者マックス・フレメリーとヨハン・ウルバンが、白熱電球のフィラメント用に応用した。[要出典]
その後、1918年にドイツのベンベルグ社が緊張紡糸法を開発して製造法が確立された[2]。
日本では日本窒素肥料(現在の旭化成およびチッソ、JNC)が、ベンベルグ社と提携して1931年(昭和6年)に生産を開始。このため日本では銅アンモニアレーヨンの呼び名として、ベンベルグが広く知れ渡ることになった[3]。
一般的なビスコースレーヨンに比べて細番手の高級品を製造できる[1]。ところが、原料のリンターが高価で銅やアンモニアの回収に難があるためにコスト高となる[1]。各国は次々と製造から撤退したが、旭化成は銅などの再利用技術を確立し、世界唯一のベンベルグ製造メーカーとなっている。
製法
銅アンモニアレーヨンの生産には銅アンモニア溶液(シュバイツァー溶液)を用いる。これは硫酸銅水溶液に水酸化ナトリウムを加えて沈殿させた水酸化銅(II) にアンモニア水を加えて溶解させたものである。この溶液は銅アンモニア錯体により濃い青色を呈し、セルロースを溶解させることができる。セルロースを溶解させた銅アンモニア溶液を酸性の水中に押し出すとセルロースが再生し、繊維を生じる。各反応は次のとおりである。
銅アンモニアレーヨンと同じ種類の言葉
- 銅アンモニアレーヨンのページへのリンク