配列とは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 01:36 UTC 版)
複数の要素(値)の集合を格納・管理するのに用いられるデータ構造が配列である。数学のベクトルおよび行列に近い概念であり、実際にベクトルおよび行列をプログラム上で表現する場合に配列が使われることが多い。同様に複数要素の集合を管理するデータ構造(コレクションあるいはコンテナ)には連結リストやハッシュテーブルなどがあるが、通常はメモリアドレス上での連続性の違いなどから配列とは区別される。1次元の配列は特に線形配列 (linear array) とも呼ばれる。 ここでは例示にC言語 (C99) を使う。 例えば、6人の生徒の平均点を計算するプログラムを書くとする。配列を使わない方法では、それぞれの生徒に対応する変数を、次のように個別に用意することだろう。 int score1;int score2;int score3;int score4;int score5;int score6;// 例えば標準入力経由で各生徒の得点を各変数に読み込んだとする。double mean = (double)(score1 + score2 + score3 + score4 + score5 + score6) / 6; しかし、この方法では生徒数が増減したときに、変更や拡張が大変になってしまう。より良い解は6要素の配列を使うことである。 int score[6]; // 6要素の配列が作られる。// 例えば標準入力経由で各生徒の得点を配列scoreに読み込んだとする。double mean = 0;for (int i = 0; i < 6; ++i) { mean += score[i]; // 配列の各要素へは、変数scoreを通してscore[0]からscore[5]のようにしてアクセスする。}mean /= 6; 配列を用いることで、添え字演算子による統一的なアクセスおよび一括処理が可能となる。また、処理すべきデータ個数が増減したときにも対応しやすくなる。
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