選別の方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 09:32 UTC 版)
籾が上記いずれかの方式で脱稃された直後の状態では、まだ玄米に籾が混入している。これは、一度の操作で籾を100%脱皮し玄米に仕上げることが無理なためである。作業能率を上げて100%に近づけるほど、胴割米・砕け米が発生し玄米の品質を低下させる恐れがある。そこで一般に、若干能率を落とす手法が採用される。その結果、得られた玄米には籾が混入することになるので、以下いずれかの方式で玄米と籾の選別を行い、はじかれた籾を再び脱稃することによって、最終的には全ての籾殻が取り除かれることになる。 万石(まんごく)式・・・日本で江戸時代に発明された方式。傾斜した複数重ね合わせたの網目の上に脱稃した玄米、未脱稃の籾を通すことで玄米と籾を選別する方式。品種等の特性により粒の大きさが異なるために網目の大きさを替えたり傾斜角を調節したりと取り扱いには熟練と技術が必要であるが、傾斜角などを自動調節する自動万石が考案され、現代ではコンピューター制御された万石へと発展。 回転式(ロータリー式ともいう)・・・内側に窪みの付いた円筒形のふるいが本体に内蔵され、それを回転させることにより、玄米と籾の比重、重心位置の違いにより両者を選別する方式。 揺動式・・・傾斜させた窪みの付いた複数の揺動板(ふるい)を水平方向に振動させ、比重や摩擦係数の違いから玄米と籾の選別を行う方式。万石式に比べると取り扱いが比較的容易である。
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