過程、燃焼後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 02:02 UTC 版)
太陽質量の2倍程度までの恒星の場合、ヘリウムの融合開始時にはフェルミ縮退で核が拡大しないために、一気に核融合反応が進み、ある程度の熱を生産するとそこでフェルミ縮退が解け、安定した燃焼を始める。この核融合反応の暴走をヘリウムフラッシュという。太陽の2倍より重い場合は十分に核に熱があるため、ヘリウムフラッシュを起こさない。 反応で生成された元素は恒星の中心部に落ち、中心核を形成し、ヘリウムはその外側で安定して燃焼する。この状態を漸近巨星分枝星という。このとき恒星はヘリウム燃焼の間は炭素や酸素などの原子を中心核に持ち、その周辺でヘリウムを燃焼させ、さらに外部の薄い表層で水素の核融合を行う構造になる。外部の水素は受け取る重力が少ないため、核融合が少なくなり、重力の少ない恒星の場合内部からのエネルギーで拡散していく。 ヘリウム燃焼は約106年から105年続く。ヘリウム燃焼後の恒星は炭素や酸素が多くなり、十分に質量がある場合さらに内部の温度が上昇し、炭素燃焼などの過程を始めていく。
※この「過程、燃焼後」の解説は、「ヘリウム燃焼過程」の解説の一部です。
「過程、燃焼後」を含む「ヘリウム燃焼過程」の記事については、「ヘリウム燃焼過程」の概要を参照ください。
- 過程、燃焼後のページへのリンク