過剰酸素中の激しい燃焼・爆発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 03:35 UTC 版)
「酸素」の記事における「過剰酸素中の激しい燃焼・爆発」の解説
高濃度酸素と可燃物が混在している状況で、そこに何らかの火種があれば火災や爆発で激しい燃焼が引き起こされる。酸素は空気より重いため、地下室のような場所に滞留しやすい、また、無色で無臭かつ無害であるため、酸素が充満していることに気付くことは難しい。高濃度酸素の環境下では、酸素の支燃性により、金属等の、通常は容易には燃えないような物から火が出る危険性がある他、可燃物はさらに燃えやすくなる。 過去の事例としては、酸素が充満したタンクの内部でグラインダーを使用中に、飛び散った火花が作業服に引火して燃え上がり、作業員が焼死した事故がある。高気圧酸素治療を行う際には、発火物の持ち込みが禁止されるほか、静電気による火花を防ぐため、木綿100%の下着を着用する必要がある。 燃焼発生の危険は、酸素が酸化電位の高い物質、たとえば過酸化物や塩素酸塩、硝酸塩や過塩素酸塩、クロム酸塩などと混在している場合も高い。
※この「過剰酸素中の激しい燃焼・爆発」の解説は、「酸素」の解説の一部です。
「過剰酸素中の激しい燃焼・爆発」を含む「酸素」の記事については、「酸素」の概要を参照ください。
- 過剰酸素中の激しい燃焼・爆発のページへのリンク