連続体仮説の表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 08:18 UTC 版)
自然数より真に大きく、実数より真に小さいサイズの集合がない、ということを連続体仮説は述べている。もう少し正確には連続体仮説は「自然数を含むような任意の実数の部分集合は、実数との間に全単射が存在するか、自然数との間に全単射が存在するかのいずれかである」とも言い表せる。 自然数の全体を N と書き、そこにふくまれる自然数の個数(濃度)を可算濃度 ℵ 0 {\displaystyle \aleph _{0}} (アレフ・ヌル)と呼ぶ(「可算」とは「数えられる」の意。可付番濃度とも言う)。また、実数の全体を R と書き、そこに含まれる実数の個数を連続体濃度 ℵ {\displaystyle \aleph } と書く。さらに集合 M の濃度を card M で表すことにすれば、連続体仮説は ℵ 0 < card Ω < ℵ {\displaystyle \aleph _{0}<{\mbox{card}}\,\Omega <\aleph } なる集合 Ω が存在しないという主張であると言い表される。また N の冪集合の濃度 P ( ℵ 0 ) {\displaystyle {\mathfrak {P}}(\aleph _{0})} については、これが連続体濃度に等しいということが証明されているから、アレフ数の概念を用いると連続体仮説は、公理系 ZFC (詳細は公理的集合論を参照)のもとで P ( ℵ 0 ) = ℵ 1 = ℵ {\displaystyle {\mathfrak {P}}(\aleph _{0})=\aleph _{1}=\aleph } が成立すること、と言い表すこともできる。
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