送りがなの問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/16 07:36 UTC 版)
戦前の送仮名法は、現在の標準よりも少なく送るルールであった。その方が字数を削減できてよいという面もある一方で、誤読のおそれを免れないという問題点もあった。そのため、戦後の国語施策では、誤読防止、漢字の負担する訓の統一を図って、なるべく多めに送る方式が採用されたが、批判も多く、改定を経て上記の告示に至った。 原則を立てて送りがな表記を合わせようとすると、慣用に反するものや誤読のおそれのあるものが出る。逆に、慣用を認めて誤読の防止を図ろうとすると、原則の他に例外や許容を多数認めねばならない。このような微妙なバランスの上で上記の告示は成り立っている。 送りがなの付け方がこのように複雑であるために、学校教育の現場では、まず漢字と送りがなをセットで書き取り練習させ、慣れさせることを第一とし、次いでその原則を体系的に理解させる、という指導方針を採っているようである。 また、昨今では、ワープロ・パソコンの普及により、変換によって出てくる送りがなをそのまま採用するという場合が多いようだが、変換ソフトによっては、許容例(少ない送りがなや多い送りがな)も出てくる。
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