退官した陪席判事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 08:35 UTC 版)
「アメリカ合衆国連邦最高裁判所陪席判事」の記事における「退官した陪席判事」の解説
高齢でかつ連邦法合衆国法典第28編第371条 28 U.S.C. § 371に規定された役務要件を満たした後に最高裁判所を離れる陪席判事は、辞任 (resign) する代わりに退官 (retire) することが可能である。退官後も彼らは同判事という肩書を有しており、慣習で最高裁判所の建物内に職務室を残しておくことができ、法務書記を雇っても構わない。退官した陪席判事の名前は、最高裁判所の判例集に現職判事の名前と共に掲載され続ける。連邦法合衆国法典第28編第294条 28 U.S.C. § 294では、最高裁判所長官による指名および割り振りがされた場合、退官した最高裁判所判事が合衆国控訴裁判所や合衆国地方裁判所の陪審員を務めることもできる、と規定されている。ただし、退官した陪席判事が最高裁判所で行われる訴訟の検討や裁定に参加することは許可されておらず、彼らが「シニア判事」として指名されることもない。退官後にウィリアム・O・ダグラスが慣例よりも積極的な役割を果たそうとして自分の上位役職を理由にそうする権利があると主張した際、彼は首席判事のウォーレン・バーガーによって掣肘され、司法界全体から訓戒された。 退官陪席判事は2022年現在で4人おり、2006年1月31日に退官のサンドラ・デイ・オコナー、 2009年6月29日に退官のデイヴィッド・スーター、2018年7月31日に退官のアンソニー・ケネディ、2022年6月30日に退官のスティーブン・ブライヤーである。オコナーとスーターは様々な巡回区で控訴裁判所の陪審員をたまに務めているが、ケネディは司法職を務めていない。 1789年に連邦最高裁判所が設置されてから、これまでに115人が陪席判事を務めている。
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