迷宮図形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 09:48 UTC 版)
外部への開口部からゴールへと至る小路によって形成される円形もしくは矩形の幾何学図形群が迷宮(Labyrinth)と呼ばれている。対して、迷路(maze)は途中に現れる分岐や袋小路を克服してゴールに至る遊戯性の強い構造を持つ図形となっており、迷路と迷宮は曖昧に区別されて使われているが本質的に別物である。 Hermann Kernは、古典的な迷宮の特徴を以下のように列挙している。 通路は交差しない。 一本道であり、道の選択肢はない。 通路は振り子状に方向転換をする。 迷宮内には余さず通路が通され、迷宮を抜けようとすればその内部空間をすべて通ることになる。 中心のそばを繰り返し通る。 必然的に中心に至る。 中心から脱出する際、行きと同じ道を再び通らなければならない。 このように本来の迷宮の構造は秩序だったものであり、古典的な迷宮図像には迷う要素は無い。ローマ帝国時代から迷宮と迷路を混同するような文献が数多く見られ、紀元前1世紀から1世紀ごろに迷宮が迷路的なイメージとして定着されたと考えられている[要ページ番号]。
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