辛光洙の工作活動と逮捕・収監
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 01:25 UTC 版)
「辛光洙事件」の記事における「辛光洙の工作活動と逮捕・収監」の解説
辛光洙は原敕晁の拉致後、同人になりすまして海外渡航を繰り返した。1985年にソウル特別市内で韓国当局に逮捕され、その取り調べによって辛は日本人を拉致したこと、その拉致した日本人に「背乗り」(はいのり)、つまり成りすまして工作活動を行ってきたことを自供した。韓国の裁判所はこれを事実として有罪判決を下した。辛光洙の供述によれば、原敕晁拉致を幇助したのは朝鮮総連に所属する商工人の李三俊と李吉柄(リ・キルビョン)であり、辛は原に成りすまして日本と韓国で北朝鮮工作員として暗躍したという。 逮捕に至った手がかりは、辛光洙が日本で利用していた土台人のネットワークを構成する者が、辛光洙のことを日韓の公安当局に通報したことによる。 辛光洙は当初、死刑判決を受けたが、1988年12月20日に無期懲役に減刑。1999年12月31日、金大中大統領によるミレニアム恩赦で釈放され、2000年9月2日、「非転向長期囚」として北朝鮮に送還された。 北朝鮮政府は、拉致実行犯は処罰したと説明しているが、一方で辛光洙は拉致実行後に金正日から大きな功績があったとして「国旗勲章1級」を授与され、英雄として北朝鮮の記念切手にもなっている。
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