越中の人魚(海雷)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:24 UTC 版)
文化5年(1805年)「人魚図。一名海雷」と題する瓦版(右図)によれば、この年の五月、越中国放生淵四方浦に大型の人魚が現れた。全長は三丈五尺(約10.6メートル)。頭が長髪の若い女だが、金色の角が二本生えている。頭以下は魚体で、脇腹の鱗の間に3つ目がついている。尾は鯉のそれに似る、と瓦版に書かれる。 絵図では人魚の片側しか書かれないが、胴体の両側面に3つずつ目がついているものと本文にある。体に目がついているというのは、同じ越中国に出現したとされる予言獣「件(くだん)」に共通しており、関連性が指摘される。 人々は怖れをなしたか、450丁もの銃で撃ちとめたとしたといわれる。ところが、"此魚を一度見る人、寿命長久し悪事災難をのがれ福徳を得る"とこの瓦版では付記されているのが注目に値する。
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