超酸化物の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/10 09:31 UTC 版)
「NADH:ユビキノン還元酵素 (水素イオン輸送型)」の記事における「超酸化物の形成」の解説
最近の研究では複合体Iが活性酸素種の発生源であることが提唱されている。複合体Iは少なくとも2通りの経路を経由して超酸化物(過酸化水素も含む)を合成することができる。前方の電子伝達では、ごく少量のみの超酸化物が合成される(全体の電子流の0.1%以下)。 逆電子移動では、複合体Iはミトコンドリア内部における超酸化物合成の最も重要な部分で、5%以上の電子が超酸化物に転用される可能性がある。逆電子移動は、還元されたユビキノールプール(哺乳類のミトコンドリアのコハク酸デヒドロゲナーゼ、グリセロール-3-リン酸デヒドロゲナーゼまたはジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼから供給される)からの電子が複合体Iを経由してNAD+をNADHへ還元する過程、ミトコンドリア内膜電位の電位によって進む。逆電子移動がどのような病的状態でin vivoで発生するかまだ正確には判明していないが、in vitroでの実験ではコハク酸濃度が高く、オキサロ酢酸またはリンゴ酸が低濃度のときに起こっている。
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