赤外線妨害技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/10 05:47 UTC 版)
詳細は「赤外線妨害技術(英語版)」を参照 赤外線は大気内で特有の伝播特性を持ち、0.4-2.5μm、3.0-5.0μm、8.0-14.0μmの波長帯は「大気の窓」と呼ばれ減衰が少なくなる。このため、兵器のセンサ用波長にはこれら3つの赤外線波長帯から、必要に応じて選ばれ使用される。 敵の赤外線センサは、目標とする対象物に応じて赤外線波長がおおむね2つの領域に分かれている。これは兵器によって温度が異なり、周囲に放つ赤外線はその温度に応じて最大波長が変わる「ウィーンの変位則」による。 λ m a x ⋅ T = 2.898 × 10 − 3 m ⋅ T {\displaystyle \lambda _{max}\cdot T=2.898\times 10^{-3}m\cdot T} 温度 T {\displaystyle T} (K)、最も強い電磁波の波長 λ m a x {\displaystyle \lambda _{max}} 500℃程度と温度が高いジェット戦闘機の排気熱を追尾する対空ミサイルでは3-5μm帯が使用され、30度程度の戦車や艦艇を攻撃する対戦車ミサイルや対艦ミサイルでは8-12μm帯が使用される。妨害する側はこういったそれぞれの兵器が持つセンサの特性を考慮して、妨害技術が選ばれる。
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