赤い竜と獣の末路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 07:05 UTC 版)
「 わたしはまた、あの獣と、地上の王たちとその軍勢とが、馬に乗っている方とその軍勢に対して戦うために、集まっているのを見た。しかし、獣は捕らえられ、また、獣の前でしるしを行った偽預言者も、一緒に捕らえられた。このしるしによって、獣の刻印を受けた者や、獣の像を拝んでいた者どもは、惑わされていたのであった。獣と偽預言者の両者は、生きたまま硫黄の燃えている火の池に投げ込まれた(新共同訳19:19-20) 」 「 わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降って来るのを見た。この天使は、悪魔でもサタンでもある、年を経たあの蛇、つまり竜を取り押さえ、千年の間縛っておき、底なしの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、千年が終わるまで、もうそれ以上、諸国の民を惑わさないようにした。その後で、竜はしばらくの間、解放されるはずである。 わたしはまた、多くの座を見た。その上には座っている者たちがおり、彼らには裁くことが許されていた。わたしはまた、イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たちの魂を見た。この者たちは、あの獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった。彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した(新共同訳20:1-4) 」 偽の救世主である第一の獣、第二の獣を崇拝した人間は天使によって滅ぼされる。しかし、赤い竜だけは神の計画によって千年底なしの深淵で鎖につながれ、復活したキリストと殉教者によって統治される千年王国が誕生する。これが有名な「ミレニアム」(千年王国思想)である。ここで、皇帝崇拝によって殺害されたり迫害された人が救われることとなっている。現代の神学では西暦二千年をとっくに過ぎている現代においてあまり大きく扱われる思想ではない。これを無千年王国説という。正教会、カトリックをはじめ多くの宗派がこの説を取り入れている。ちなみに千年後に深淵から開放されたサタンである赤い竜はゴグ・マゴグを招集し千年王国の都を包囲するが天から降ってきた火によって滅ぼされ火と硫黄の池に投げ込まれ、今度は永遠に苦しむこととなる。
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