貨物用機関車登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 00:29 UTC 版)
「EMD FT形ディーゼル機関車」の記事における「貨物用機関車登場」の解説
FTが登場した1939年当時、旅客輸送はEシリーズが入替ではSC等が導入され、無煙化が始まっていたものの経営の主力である貨物輸送はまだ蒸気機関車が担っており、この状況はしばらく続くと思われていた。 EMCは1930年代末に567型エンジンを開発し、Eシリーズで1938年から製造されたE3より採用された。続いてEMCでは無煙化がまだ先と思われていた貨物輸送用に567型エンジンを使用した機関車FTを1939年に登場させた。 EMCはFT-103号(A+B+B+Aユニットの4重連)を利用して全米でのデモ走行を11ヶ月間行い貨物用ディーゼル機関車の売込みを行った結果、14万Kmを走行しながら一度の故障もなく走破するという大成功をおさめサンタフェ鉄道等、西部の鉄道を運行する鉄道会社は砂漠で蒸気機関車に水を補給する苦労から解放されるとしてFTを大歓迎した。 量産車は1940年から出場し各鉄道会社に納車されたが、特にサンタフェ鉄道はAユニット 155両、Bユニット 165両と300両以上納車された。 なお、1941年1月1日にGMはEMCとウイントンのエンジン部門を統合し、GM-EMDとなったためFTも1941年以降に製造分はGM-EMD名義となった。 FTの成功は貨物列車牽引の分野での蒸気機関車を次々に置き換えるきっかけとなり、また、FTをはじめとするFシリーズは21年間にわたり7,000両以上も生産されるというアメリカの第一世代のディーゼル機関車としてもっとも成功した機関車となった。
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