論点のすりかえ (Ignoratio elenchi)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 23:34 UTC 版)
「詭弁」の記事における「論点のすりかえ (Ignoratio elenchi)」の解説
詳細は「論点のすり替え」を参照 A「スピード違反の罰金を払えというが、世間を見てみろ。犯罪であふれ返っている。君たち警察官は私のような善良な納税者を悩ませるのではなく、犯罪者を追いかけているべきだろう。」 B「トマス・ジェファーソンは、奴隷制度は間違いであり廃止すべきだと主張した。しかしジェファーソン自身が奴隷を所有したことから明らかなように、奴隷制そのものは間違いではなかった。」 論じている内容とはちがう話題(主題)を提示することで論点をそらすもの。論理性が未熟なために陥る場合は誤謬であるが、意識的におこなう場合は詭弁となる。燻製ニシンの虚偽 (red herring) とも。Bの例ではジェファーソン個人の言動の不一致をもって「奴隷制度そのもの」を話題にしており「お前だって論法」(tu quoque) ないしは人身攻撃を利用した論点のすりかえである。ただし論点そのものが複数存在している場合、論点のすりかえは必ずしも成り立たず、その場合詭弁としては合成・分割の誤謬に分類される。
※この「論点のすりかえ (Ignoratio elenchi)」の解説は、「詭弁」の解説の一部です。
「論点のすりかえ (Ignoratio elenchi)」を含む「詭弁」の記事については、「詭弁」の概要を参照ください。
- 論点のすりかえのページへのリンク