調整方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 07:57 UTC 版)
上記の図 I にあるような「フローティング」状態にするのが最も一般的な使用方法であるが、この場合に弦が切れるとブリッジは後傾方向へ傾いてしまい(図 III の状態)、他弦のチューニングも狂ってしまう。更に、一本の弦のテンションが他の弦に影響を及ぼす為、通常のやり方では最終的なチューニングが決まるまでの過程で各弦を何度もチューニングし直さなければならない。 この場合は、スプリングの本数を減らした上でキャビティに木片等を挟むなどし、ブリッジが前傾出来ない状態に固定した上で一度完全にチューニングをする。その後木片とスプリングを元に戻し、スプリングの締め込みネジによって最終調整を行う。 エドワード・ヴァン・ヘイレン、ジョージ・リンチなどを含む一部のギタリストは「ハーフ・フローティング」状態(日本では「ダウンオンリー」若しくは「ベタ付け」セッティングとも呼ぶ)でこのユニットを使用する事を好む。 キャビティが完全には掘り込まれていない状態もしくはスプリングと平行に設置されたストッパーによってブリッジが後傾しない状態を利用する。この場合、弦切れによるチューニングの大幅変化が防げ、また6弦を全音下げたドロップDチューニング等への演奏中の移行も可能であるという利点がある。 この場合はスプリング調整ネジの締め込みをややきつくし、ブリッジが後傾しない状態で一度チューニングをし、その後スプリングの締め込みネジを適度に戻すという調整手順となる。
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