説の成否
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/12 16:04 UTC 版)
サンゴ礁の形成過程については、その後サンゴ礁のボーリング調査などが行われ、次第に明らかになった。それによると、環礁ではサンゴ層が場所によっては1000m以上も堆積しており、その年代は5000万年もさかのぼる。このようなことは沈降説を裏付けるものであった。したがって、サンゴ礁そのものの成因としては、沈降説が有力である。 しかしながら、100mより浅い部分では、氷河制約説が事実に合っているという。また、サンゴ礁以外にも、海水面低下を示す証拠が世界各地に見つかっている。現代に最も近い氷河期は約2万年前であり、この時の海水面低下は約100mとされている。このとき、例えばヨーロッパではドーバー海峡が陸続きとなっていた。ライン川の河口付近の海底から、その当時の川底が確認でき、その川底の経路には、テムズ川の河口からの延長も合流するので、当時はテムズ川も同じ川の支流であったらしい。このように、地球規模での海面低下が確認できるので、氷河制約説は礁湖の成因の仮説としては、十分に有効である。
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