設計と運転の基本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 07:10 UTC 版)
「リラクタンスモータ」の記事における「設計と運転の基本」の解説
固定子は直流直巻整流子電動機と類似の複数の(突き出た)極で構成される。回転子は複数の出っ張りが磁気抵抗によって複数の磁極としての役割を果たす積層された珪素鋼板のような軟磁性の素材で構成される。 回転子の複数の極は通常は固定子の数よりも少なく、これにより、回転力の変動を最小化し、全ての極が一致することで回転力を生み出さない状態を防ぐ。 回転子の極が隣接する二つの固定子から等距離の場合、回転の極は"完全な非整列位置"状態であると呼ばれる。これは回転子にとって磁気抵抗が最大の位置である。"整列位置"において2つ(あるいはそれ以上の)回転子の極が二つ(あるいはそれ以上の)固定子の極と完全に整列した場合、(回転子の極が完全に固定子の極と向き合った状態)その位置は磁気抵抗が最小の位置である。 固定子の極に通電することによって回転子の回転力は磁気抵抗を減らす方向に働く。これにより最も近い回転子の極は整列していない位置から整列する位置(磁気抵抗の少ない位置)へ固定子の磁界によって引き寄せられる。これは電磁石によって強磁性の金属をひきつけるソレノイドに使用される効果と同じである。回転の維持には、常にローターを"引っ張る"よう、固定子の磁界を回転子の磁極に先駆けて回転させる必要がある。いくつかのモータは三相交流(同期式リラクタンスモータを参照)で駆動される。近年の大半の設計ではスイッチトリラクタンス型をコンピュータで制御する方法を採っており、始動、回転数制御、円滑な運転(少ないトルク変動)がもたらされている。 デュアルローターの配置はより少ない体積、または重量あたりのコストでより大きな回転力が得られる。 回転によって変化する磁気抵抗と同様、モータ内のそれぞれの巻き線の相のインダクタンスも、その位置によって変化する。これは制御装置の課題である。
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