解析的な近似
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 06:12 UTC 版)
「CIE 1931 色空間」の記事における「解析的な近似」の解説
ルックアップテーブルを用いた出力値の特定は、時にテーブルが巨大になり、実装が難しくなる。このためCIE XYZ等色関数はガウス関数による下記のような近似が可能である。 g(x) を区分ガウス関数とすると、 g ( x ; μ , σ 1 , σ 2 ) = { exp ( − 1 2 ( x − μ ) 2 / σ 1 2 ) , x < μ , exp ( − 1 2 ( x − μ ) 2 / σ 2 2 ) , x ≥ μ . {\displaystyle g(x;\mu ,\sigma _{1},\sigma _{2})={\begin{cases}\exp {\bigl (}{-{\tfrac {1}{2}}(x-\mu )^{2}/\sigma _{1}^{2}}{\bigr )},&x<\mu ,\\[2mu]\exp {\bigl (}{-{\tfrac {1}{2}}(x-\mu )^{2}/\sigma _{2}^{2}}{\bigr )},&x\geq \mu .\end{cases}}} ここで、g(x) は頂点がx = μのガウス分布曲線を近似しており、標準偏差σ1が頂点から左側の曲線の広がりを表し、σ2が右側の広がりを表す。ナノメートル単位で計測された波長λを用いて、CIE 1931等色関数は下記のように近似できる。 x ¯ ( λ ) = 1.056 g ( λ ; 599.8 , 37.9 , 31.0 ) + 0.362 g ( λ ; 442.0 , 16.0 , 26.7 ) − 0.065 g ( λ ; 501.1 , 20.4 , 26.2 ) , y ¯ ( λ ) = 0.821 g ( λ ; 568.8 , 46.9 , 40.5 ) + 0.286 g ( λ ; 530.9 , 16.3 , 31.1 ) , z ¯ ( λ ) = 1.217 g ( λ ; 437.0 , 11.8 , 36.0 ) + 0.681 g ( λ ; 459.0 , 26.0 , 13.8 ) . {\displaystyle {\begin{aligned}{\overline {x}}(\lambda )&=1.056g(\lambda ;599.8,37.9,31.0)+0.362g(\lambda ;442.0,16.0,26.7)\\[2mu]&\quad -0.065g(\lambda ;501.1,20.4,26.2),\\[5mu]{\overline {y}}(\lambda )&=0.821g(\lambda ;568.8,46.9,40.5)+0.286g(\lambda ;530.9,16.3,31.1),\\[5mu]{\overline {z}}(\lambda )&=1.217g(\lambda ;437.0,11.8,36.0)+0.681g(\lambda ;459.0,26.0,13.8).\end{aligned}}} 頂点から左右に分割を行わず、一つのガウス関数で近似をすることも可能である。実際CIE 1964では一つのガウス関数を用いている。 CIE XYZ等色関数では正の値のみが使われ、全ての色は正のXYZ座標で表現される。その他の、例えばCIE RGB色空間やその他のRGB色空間のような測色標準観察者は、異なる三つの等色関数により定義され、それぞれの値は負の値も含む。よってそれぞれの色空間では負の座標を含む。
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