観光業界と世界遺産検定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 19:43 UTC 版)
「世界遺産検定」の記事における「観光業界と世界遺産検定」の解説
2021年9月現在、世界遺産は1,154件登録されており、そのほとんどが有名な観光地となっている。逆に、世界遺産登録をきっかけに観光地化する遺産があることも間違いない。そういった意味で観光業界は世界遺産に最も身近な業界と言える。また、世界遺産登録の最大目的である「保全し次世代に継承する」ためには大きな予算=税金が必要で、すべてを税金でまかなうことに限界がある以上、年間8億人とされる世界中の観光客がもたらす経済効果は世界遺産保全に不可欠な要素である。しかし一方、自然災害、密猟、内戦、経済開発等と並んで観光圧力により危機遺産リストに登録される遺産も後を絶たない。(世界遺産としての価値が失われる恐れのある遺産は「危機にさらされている世界遺産リスト(通称:危機遺産リスト)」に登録され、その遺産の保有国は事態の改善に全力を挙げなければならない) 「持続可能な観光(Sustainable Tourism)」の必要性が問われる中、観光業界においても人材育成の一環として世界遺産検定の団体受検を実施する会社が増えている。さらには、入社を希望する学生に対して世界遺産検定の認定を持っているか否かを問う会社もある。また、日本旅行業協会の「トラベル・カウンセラー制度」の中には「世界遺産スペシャリスト」という資格があり、その認定要件のひとつは「世界遺産検定1級以上の合格者であること」となっていた(2015年度末で新規の認定を終了)。
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