視覚サイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 05:38 UTC 版)
「ロドプシン」も参照 視覚サイクルは、光伝達の前段に位置する循環型の酵素経路である。これは11-cis-レチナールを再生する。例えば、哺乳類の桿体細胞の視覚サイクルは以下の通りである。 全トランスレチニルエステル + H2O → 11-シス-レチノール + 脂肪酸; RPE65 イソメロヒドロラーゼ 11-シス-レチノール + NAD+ → 11-シス-レチナール + NADH + H+; 11-シス-レチノールデヒドロゲナーゼ 11-シス-レチナール + アポロドプシン → ロドプシン + H2O; リシン-CH=N+H-へのシッフ塩基結合を形成する ロドプシン + hν → メタロドプシン II, i.e. 11-シスが光異化(英語版)し全トランスになるロドプシン + hν → フォトロドプシン → バソロドプシン → ルミロドプシン → メタロドプシン I → メタロドプシン II, メタロドプシン II + H2O → アポロドプシン + 全トランスレチナール 全トランスレチナール + NADPH + H+ → 全トランスレチノール + NADP+; 全トランスレチノールのデヒドロゲナーゼ 全トランスレチノール + 脂肪酸 → 全トランスレチニルエステル + H2O; レシチンレチノールアシルトランスフェラーゼ(英語版)(LRAT). ステップ3, 4, 5, 6は桿体細胞外層で、1, 2, 7は網膜色素上皮(英語版)(RPE)細胞で起こる。 RPE65のイソメロヒドロラーゼは、β-カロテンモノオキシゲナーゼと相同である。ショウジョウバエにおいて相同であるninaB酵素は、レチナール形成カロテノイドオキシゲナーゼ活性と全トランスから11-シスへのイソメラーゼ活性を併せ持つ。
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