要約による引用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 05:41 UTC 版)
引用には、原文をそのまま抜粋して引用するもの(quotation)と、要約して引用するものがある。学界では通例、後者の要約による引用が行われる。 要約による引用を行う際は、 内容の同一性を損なわないこと 字句が変更されていても、内容の同一性が保たれた要約による引用は翻案であるが、正当な引用のために必要な限りにおいて、翻案権や同一性保持権を侵害することにはならない。 引用部分の直後に出典を示し、明瞭区別性を確保すること 要約文は引用者の言葉なので、原文の著作者の言葉であるとの誤解を避けるため、カギ括弧や段落分けではなく、ハーバード方式やバンクーバー方式などによって引用部分の直後に出典を示す。 の2点に注意が必要である。もっとも、学界での引用は「言葉を引く」というよりも「典拠を示す」という態度なので、同一性としては主旨があっていればよく、明瞭区別性については、出典を示した箇所の直前のわかるところに主旨が含まれていればよい。 なお、要約による引用は、正当な範囲や主従関係、必然性などの引用の要件を守らなければならない点は、抜粋による引用と同様である。
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