要約筆記の基本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/03 04:35 UTC 版)
要約筆記には「速く、正確に、読みやすく、私感を含めず、秘密を守る」という原則がある。 速く情報伝達に時間差が生まれると、やりとりが遅くなってしまう。QOLの面から言えば、健聴者と同じ時に同じ内容でアクションを起こすことができない要素になってしまう。そのため、できるだけ速く伝える事が大事となる。 正確に間違った情報は、情報の理解やその後の行動に大きな影響を与える(例えば、集合時間など)。「間違った情報であれば 与えてもらわないほうが確実に行動できる」という考え方があり、要約筆記を情報保障として活用するためには、正確な情報伝達が要求される。 読みやすく手書きする場合は、文字の大きさや崩れ具合などにより文字を読み取れないことがある。パソコンでは文字の表示方法を工夫しないと読みづらいことがある。 私感を含めずあくまで要約筆記奉仕員は通訳作業に徹しなければならない。依頼人が何も言っていないのに勝手に答えてしまうことは、この業務においてはタブーとなっている。 秘密を守る情報保障の場は多岐にわたる。時として病院などのプライベートな場に居合わせることも多い。そういう場合に数多くの個人情報に触れるため、守秘義務がある。ボランティアで要約筆記奉仕員をする人もいるが、守秘義務が守れない人は奉仕員として失格である。
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