西太后に関する俗説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 14:00 UTC 版)
西太后については、民間に多くの逸話が伝えられている。これらは、エドマンド・トリローニー・バックハウスが(ジョン・ブランドとの共著で)出した『西太后治下の中国』によって、広く知られることとなった。例を以下に挙げる。 西太后は、下級官吏の貧しい家に生まれ育った。 最初、円明園の宮女となったが、たまたま通りかかった咸豊帝に声と容姿が美しいことから認められ妃に昇格した。 いわゆる『葉赫那拉の呪い』の伝説のせいで皇后になれなかった。 ライバルの麗妃の手足を切断して甕の中で飼った。 上に挙げた例は根拠のない流説であることが判明しており、麗妃の手足を切断して壷人としたエピソードは完全なフィクションであるにもかかわらず、映画『西太后』でも取り上げられた。 後になって、エドマンド・トリローニー・バックハウスはイギリスの特殊工作員であったことが判明している。そして、これらの流説や俗説を事実として伝え、イギリスが辛亥革命を後押しするきっかけを作ったと考えられている。加藤徹も、『西太后』(中公新書、2005年)でふれている。
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