藤雪夫(ふじ・ゆきお)
本名遠藤恒彦。1913年(大2)、生まれ。
1950年(昭25)、「宝石」発刊三周年記念に百万円コンクールとして長中短編が募集され、遠藤桂子名義の「渦潮」がA級(長編)に一等入選、「宝石」に掲載された。ちなみに二等が中川透(鮎川哲也)の「ペトロフ事件」、三等が島久平の「硝子の家」だった。「渦潮」は1985年(昭60)に娘の藤桂子により「黒水仙」として発表される。
1956年(昭31)、「書下ろし長編探偵小説全集」で新作を公募した際に、「獅子座」で候補作になるが、鮎川哲也の「黒いトランク」に破れる。もともと「獅子座」は鮎川哲也との合作小説として企画された。
1984年(昭59)、藤桂子との合作で「獅子座」刊行。この作品は「週刊文春」の84年「傑作ミステリーベスト10」の5位に選ばれる。
1984年(昭59)、死去。
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