蒸気機関車観光列車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 08:00 UTC 版)
1994年8月12日から2000年5月15日までの間、蒸気機関車の牽引する観光列車がムグンファ号として運行されていた。 列車は日曜・祭日に京義線・郊外線を経由してソウル駅と議政府駅の間を往復し、午前にソウル駅から議政府駅まで、夕刻に議政府駅からソウル駅まで運走行した。かつて現役で活躍した機関車が使われる日本や欧米の蒸気機関車観光列車と異なり、ムグンファ号観光列車の機関車は1994年に中国で新造されたSY11(上游型)と同形機の901号が使われた。また、レトロ調に塗装した客車や往年の客車を使う日本・欧米と違い、ムグンファ号観光列車の客車は当時通常のムグンファ号で運用されていた客車がそのまま使われた。 ムグンファ号観光列車は、KTXの車両基地建設のために京義線の一部列車が運休となったことや、国際通貨基金 (IMF) による韓国救済という事態に至った深刻な経済危機、及び蒸気機関車の保守の困難さといった複合的な要因のために、2000年5月を以て運休となり、その後再開されていない。運休後も蒸気機関車901号の車籍は削除されておらず、書類上は休車状態となっている。運休後の901号は長らく水色駅に放置されていたが、2009年に慶北線店村駅、2012年に中央線豊基駅に移設され、静態保存されている。 なお、韓国ではかつて東海南部線でも蒸気機関車観光列車が運行されたことがあったが長続きしなかった。
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