英語圏の音楽の学校における学習
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:47 UTC 版)
「和声」の記事における「英語圏の音楽の学校における学習」の解説
ローマ数字を使用した煩雑な和音記号は2020年代のドイツとフランスと日本では学習教程から消えたが、ハインリッヒ・シェンカーの数多い弟子達の亡命先のアメリカ合衆国で生き残った。ドイツやフランスで用いられるメソッド以外の和音記号を使用している国にはConcise Introduction to Tonal Harmonyを採用するアメリカ合衆国、Classical Form: A Theory of Formal Functions for the Instrumental Music of Haydn, Mozart, and Beethovenを採用するカナダ、The Complete Musicianを採用するイギリスがあげられる。ウォルター・ピストン、シュテファン・コチュカほかの英語圏の大学で使用されるテキストの和音記号は、ローマ数字による和声分析を拡張した独自のシステムが用いられる。ローマ数字がそのまま使用され、キルンベルガー、リーマン、ヤダスゾーンほかのメソッドを参照している。コードネームの併記がなされる場合もある。 かつての日本の1960年代までの和音記号も、これに近いものが用いられていた時代がある。現代音楽の作曲家スカイ・マックレイ(英語版)が作曲した弦楽四重奏のための「Many, Many Cadences」にはアメリカ合衆国で通用するローマ数字による和声分析の記号がそのまま楽譜に記載されている。Burstein&Strausの「Concise Introduction to Tonal Harmony」とKotskaの「Tonal Harmony: With an Introduction to Post-tonal Music」は現在もローマ数字による和声分析を守り続けている。
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