腸管の採取、固定方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 22:05 UTC 版)
腸管は消化酵素に富む組織であるため死後変化をおこしやすいので、以下のとおりに採材する。 病理検査用の腸管は約10cmの長さで、管状に切り取り、管状のまま開かないで、切り取ったあと、一端をピンセットでつまんだまま腸を静かにホルマリン容器に入れ、ピンセットで固定している開口部から50mlのディスポ注射筒で10-20%中性緩衝ホルマリンを注ぎ込み、掴んだピンセットで腸組織を固定液に静かに沈め少し揺する。さらに2回ホルマリンを流し込み、静かに固定ビンに沈める。 パラフィンブロック作製、染色、鏡検 病理組織を見るための組織の切り出しでは、腸管固定標本からは2-3カ所切り出すことが望ましい。そして通常の方法でパラフィン包埋を作り、ミクロトームにて薄切後、ヘマトキシリン・エオジン染色、必要に応じてチール・ネルゼン染色(抗酸菌染色)を行い鏡検する。腸の粘膜組織や腸間膜リンパ節において最も高頻度に肉芽腫病変が認められる。
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