腸性肢端皮膚炎・皮膚炎・口内炎・脱毛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:54 UTC 版)
「亜鉛欠乏症」の記事における「腸性肢端皮膚炎・皮膚炎・口内炎・脱毛」の解説
乳児に対しては亜鉛として4.5〜8.5 mg/日、成人では34〜50 mg/日が経口投与されて、いずれも皮膚炎は著明に改善している。クローン病における皮膚炎に対しては68〜120 mg/日と比較的高用量が経口投与されている。腸性肢端皮膚炎の治療は、亜鉛3mg/kg/日(または50mg/日)で開始し、血清亜鉛値および亜鉛酵素値を3〜6ヵ月間隔で検査すべきであるとの報告もある。先天性の腸性肢端皮膚炎では生涯の治療が必要となる。 再発性口内炎に対しては、浅野ら、堀らの報告のように血清亜鉛値が低値では著明に改善している。Orbakらは、血清亜鉛値が低値ではない再発性アフタ性口内炎患者20例で、1〜3ヵ月間亜鉛を投与して、そのうち8例で改善を示したと報告しており、再発性アフタ性口内炎では、血清亜鉛値が低値でなくても、亜鉛投与を考慮してもよいと思われる。投与量は 成人で亜鉛として50〜125 mg/日が投与されている。 脱毛に対しては、円形脱毛症、全脱毛症、広汎性脱毛症で亜鉛投与の報告がある。血清亜鉛値が低値、やや低値、基準範囲の症例においても、改善率は55〜66.7%であったと報告されている。血清亜鉛値が低値であっても、全例改善するわけではないが、脱毛症に亜鉛投与は試みてよいと思われる。
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