職業主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:04 UTC 版)
ハンチントンは『軍人と国家』において政軍関係を文民政府と将校団の関係として把握し、将校団の分析を行っている。近代の将校団は職業主義(軍事的プロフェッショナリズム)に特徴づけることが可能であり、専門知識、社会責任、そして団体性を備えている。このような軍隊の職業主義は軍事的安全保障を効率的に達成することを可能にしているだけでなく、軍隊が政治的主体となることを防ぐものである。将校団の職業主義の要素に位置づけることができる専門的な技能とは暴力の管理であり、これには軍事力の造成、軍事作戦の立案、そして作戦指揮の業務が含まれる。そして将校団の社会的責任とは専門知識に基づいた国家に対する軍事的安全保障の助言を行うことである。そして将校団とは公的な官僚組織であり、この組織には特別な参加手続や独自の行動様式、そして階級制度に基づいた序列を備えた団体性がある。厳密に言えば下士官や兵卒は将校団の一部ではないために、ここで示されている暴力の管理に関する専門知識や社会的責任、そして団体性は当てはまらない。
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