衛兵主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:04 UTC 版)
パールマターの政軍関係の議論はハンチントンの見解に異議を唱え、特に職業主義の概念に対する批判を行ったことで知られている。パールマターは軍隊の性格としてハンチントンが提示している職業主義の要素としての専門知識や責任、団体性の中でも団体性に注目した。そして軍隊の団体性とは衛兵主義(プリートリアニズム)の原因になりうると論じた。衛兵主義とは社会において軍隊が武力を活用することによって、独自の政治権力を行使する状況を示す概念であり、古代ローマの近衛が武力を背景として元老院の政治に介入したことに由来する。パールマターは軍隊による政情不安が見られるラテンアメリカや中東、アフリカ、東南アジアの地域研究においてこの概念を使用することを提案している。そして軍隊のあり方を職業的な軍隊という古典的な類型だけではなく、衛兵主義に特徴付けられた職業主義の類型、そして団体性がない革命的軍人の類型に分類している。
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