聖痕の受領
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 22:23 UTC 版)
「聖痕を受ける聖フランチェスコ (ジョット)」の記事における「聖痕の受領」の解説
作品は下部が長方形、先端が三角形で、金地である。聖フランチェスコがアルヴェルノ山での祈祷中に、熾天使のように見える空飛ぶキリストから聖痕を受けているところを描いている。キリストの傷から、聖フランチェスコの身体に当たる光線が放たれている。背景には、新旧の要素が混在しており、古い要素としては非常に類型的な山々や、風景における自然な大小関係の欠如などが挙げられる。山の中の礼拝堂は、幾何学的遠近法に則って描く試みを示している。聖フランチェスコの顔は、はっきりとしたキアロスクーロの使用によって特徴づけられる。 場面は革新的で、表現力に乏しい人物が特徴のイタリア的ビザンチン様式の絵画伝統を放棄し、代わりに第一の主題として行動の瞬間性を取り上げている(ボナベントゥ―ラ・ベルリンギエーリ、およびサン・フランチェスコ・バルディの師匠の作品、またはジョット自身の『バディア多翼祭壇画』と比較してみること)。 左右の角には、ウーギ家とチンクィーニ家の紋章が見える。
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