聖キリアンとは? わかりやすく解説

聖キリアン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/02 02:41 UTC 版)

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聖キリアン
聖キリアン像(背景はマリエンベルク要塞
生誕 640年
死没 689年7月8日
崇敬する教派 カトリック教会
正教会
記念日 7月8日
聖キリアン大聖堂
世界遺産のレジデンスにあるワインセラー

聖キリアン(キリアニ、Saint Killian、Kilian または Cillian, 640年 - 689年)は、キリスト教聖人である。

来歴

640年、アイルランド貴族の家に生まれ、聖職者の道を歩む。管区は与えられなかったものの、司教に任命され、ヨーロッパ大陸へ伝道活動に赴いた。ガリアを経て、フランク族への伝道のため、ヴュルツブルクで、司祭のコールマン、助祭トトナンと共に、フランケン地方、テューリンゲン地方を中心に布教活動に打ち込み、ヴュルツブルクの領主であったゴツベルト公爵を改宗させた。

しかしキリアンが、公爵が兄の未亡人と結婚していること(レビラト婚)を教会法に反するとしたため、夫人がこのことを快く思わず、公爵不在中にキリアンとコールマン、トトナンを暗殺し、遺体をミサの道具や聖書と共にその場に埋めてしまった。689年7月8日のことだった。その後、752年のやはり7月8日に、遺体は正式に埋葬され、その上に大聖堂が建てられて、現在のノイミュンスター教会(de:Kollegiatstift Neumünster)となる。また、聖キリアンの遺品にあった新約聖書も、1803年まで大聖堂に保管されていたが、その後は大学図書館の管轄となった。

バイエルンワイン製造業者、痛風リューマチ守護聖人である [1][2][3]

聖キリアン祭

聖キリアンを守護聖人とするヴュルツブルクでは、7月に「聖キリアン(キリアニ)祭」が、ワイン祭りとして行われる。ワインの女王を先頭に、野菜や果物の籠を手にした民族衣装姿の子供たち、リボンで飾った柱や、常緑樹で作った飾りを持った人々、楽隊が町を練り歩く。

ワイン祭りは7月の第1土曜より17日間続く。これは、聖キリアンがブドウの栽培を奨励したためである[1][4]

脚注

  1. ^ a b 八木谷涼子『キリスト教歳時記 知っておきたい教会の文化』平凡社新書、2003年、176‐177頁。
  2. ^ CATHOLIC ENCYCLOPEDIA:St. Kilian
  3. ^ ヴュルツブルク Wuerzburg ■ バッハハウス ■ 旅の部屋 ドイツの小さな街
  4. ^ 谷口幸男『図説 ヨーロッパの祭り』河出書房新社 1998年、99頁。

関連項目


聖キリアン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/07/09 17:19 UTC 版)

ワインの守護聖人」の記事における「聖キリアン」の解説

ドイツフランケン地方ヴュルツブルクワインの守護聖人とされる聖キリアンも、ブドウ栽培奨励した聖人である。7月殉教日の祝祭ワイン祭りとして行われワイン女王民族衣装着た子供たち楽隊などが町パレードするまた、7月第一土曜より17日間にわたりワイン祭りが開かれる

※この「聖キリアン」の解説は、「ワインの守護聖人」の解説の一部です。
「聖キリアン」を含む「ワインの守護聖人」の記事については、「ワインの守護聖人」の概要を参照ください。

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