耐性獲得の遺伝的メカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 20:50 UTC 版)
「薬剤耐性」の記事における「耐性獲得の遺伝的メカニズム」の解説
耐性の獲得には、その病原体が新たに独自の耐性機構を作り出す場合と、他の薬剤耐性病原体が持つ機構が何らかのかたちで伝達され、それを新たに取り込む場合がある。 新規の耐性獲得 ある薬剤に感受性の微生物が増殖していく過程で、薬剤耐性の微生物が新たに生まれることがある。細菌やウイルス、がん細胞などすべての病原体で起こりうる現象であり、これらの染色体上の遺伝子が突然変異することで起きる。 耐性の伝達 微生物によっては、外来の遺伝子を取り込んだり、同種の微生物同士で遺伝子をやり取りする仕組みを持っており、この仕組みを介して、ある微生物が獲得した耐性が、別の微生物に伝達されて新たな耐性微生物が生じる場合がある。このような仕組みは特に細菌でよく研究されている(後述)。また細菌以外にも、インフルエンザウイルスのように、分節した遺伝子を持つウイルスなども、比較的高頻度にウイルス同士で遺伝情報のやりとりが行われることが知られている。
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