置換の弱順序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:34 UTC 版)
n 文字の置換全体の成す集合に、置換の弱順序 (weak order) と呼ばれる半順序の構造を入れることができて、束が得られる。 この順序を定義するために、使う文字は 1 から n までの整数とし、Inv(u) は整数の間の自然な順序に対する置換 u の転倒集合とする。つまり、Inv(u) は 1 ≤ i < j ≤ n かつ u(i) > u(j) となるような順序対 (i, j) 全体の成す集合である。このとき、弱順序に関して u ≤ v となることを、Inv(u) ⊆ Inv(v) を以って定義する。 この弱順序のハッセ図の辺は、u < v かつ v は u から隣接した二つの値を入れ替えることによって得られるような置換の組 u, v で与えられる。これらの辺全体は、置換多面体の骨格に同型な置換群のケイリーグラフを成す。 恒等置換は弱順序に関する最小元であり、恒等置換を逆順にして得られる置換が最大元になる。
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