絵に描かれた妖精
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 23:59 UTC 版)
妖精の絵は古くからあったが、アイルランドの伝説・神話に基づく絵と、ウィリアム・シェイクスピアの『真夏の夜の夢』に出てくる妖精王オーベロンと女王ティターニアの絵などが代表的なものであった。19世紀には多くの妖精画を描く画家が輩出した。 妖精の研究家としても知られる作家アーサー・コナン・ドイルの伯父リチャード・ドイル(英語版)、ガートルード・トムソン(英語版)、アーサー・ラッカムなどが、妖精画で著名である。それらの妖精画は、神秘さと美しさ、不気味さとグロテスクさが伴っていた。多くの妖精は背中に半透明な羽根が生えた姿で描かれていた。ゴブリンやドワーフなどは、その不気味さが強調されてもいた。絵本作家として有名なケイト・グリーナウェイも妖精画を描いた。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では庭小人という庭の害虫(英原書では Gnome ノーム)として登場する。 妖精画の伝統のなかにあって、20世紀初頭のシシリー・メアリー・バーカーの「花の妖精」は、独特な位置を占めている。バーカーの花の妖精には、神秘性や伝説的な不気味さなどはなく、ロマンティックで愛らしい子供や少年・少女の姿になっている。20世紀にはバーカー以外にも、また多数の妖精画家が出現した。リーン・ポールトフリート、アラン・リー、ジョン・ギルバートなどが知られる。
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