ティターニアとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ティターニアの意味・解説 

ティタニア【Titania】


ティターニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/04 15:29 UTC 版)

ティターニア: Titania)またはタイテーニアは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する妖精の女王である。シェイクスピアの影響によって、後世のフィクションでは妖精の女王である登場人物に対して「ティターニア」という名前がよく用いられる。

『夏の夜の夢』第4幕、第1場。 妖精たちを伴うティターニア。中央にロバの頭を持った織工ボトム。ヨハン・ハインリヒ・フュースリーの絵画を銅版画にしたもの(1796年)。
『オーベロンとティターニアの和解』(1847年)、サー・ジョゼフ・ノエル・ペイトン

『夏の夜の夢』におけるティターニア

伝統的な民話では、妖精の女王に対して名前はつけられていなかった。シェイクスピアは、オウィディウスの『変身物語』から「タイターンの娘たち」を表す呼称である「ティターニア」を取って『夏の夜の夢』で妖精の女王の名前として使用した[1]。一方、『ロミオとジュリエット』においては、妖精の女王としてマッブ (Queen Mabの名前が言及されている。

『夏の夜の夢』において、ティターニアは非常に誇りの高い存在であり、夫であるオーベロンと同等の力を有している。ティターニアたちのどちらが取り替え子を手に入れるべきかという夫婦喧嘩が、戯曲の他の登場人物たちを争いと混乱に駆り立てる原因となっている。オーベロンの従者であるパックがかけた魔法により、ティターニアはアテネの織工で素人芝居の主役をする予定だったニック・ボトムへの恋に落ちてしまう。そのときのボトムは、彼の性格に似つかわしいと感じたパックによって、ロバの頭をつけられていた。

人間の死すべき定めに対する妖精たちの見方

『夏の夜の夢』第2幕において、ティターニアはアテナイ人たちを「死すべき定めの人間たち」として言及している。人文学者ジョン・リグビー・ヘイル英語版はこの部分を、妖精の観点から人間の死すべき定めに関して言及していると解釈しており、シェイクスピアのあらゆる登場人物の視点から記述する能力の表れとしている。ティターニアの「死すべき定め」という言葉の使い方には、若者たちを見下していると同時に彼らに同情している心情が現れている[2]

その他の創作上の言及

後年には、ティターニアは多くの絵画、詩、戯曲、あるいはグラフィックノベルにまで登場している。

脚注

  1. ^ Shakespeare, William (1994). Holland, Peter. ed. A Midsummer Night's Dream. Oxford University Press 
  2. ^ Hale, John (1999). “Shakespeare's A Midsummer Night's Dream II.i.101.”. The Explicator (Heldref Publications) 57 (4). 

関連項目

  • テイタニヤ - 日本の競走馬。ティターニアにちなんで名づけられた。

ティターニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 14:50 UTC 版)

神撃のバハムート」の記事における「ティターニア」解説

神秘の森」の最奥存在する妖精郷」を総べる女王内政外交時には戦での采配にも優れ領民から慕われている。

※この「ティターニア」の解説は、「神撃のバハムート」の解説の一部です。
「ティターニア」を含む「神撃のバハムート」の記事については、「神撃のバハムート」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ティターニア」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ティターニア」の関連用語

ティターニアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ティターニアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのティターニア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの神撃のバハムート (改訂履歴)、精霊使いの剣舞 (改訂履歴)、ケンプファー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS