系統不明な急性白血病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 14:42 UTC 版)
急性白血病は白血病細胞(芽球)の性質によって骨髄性とリンパ性に大別されるが、ごくわずかにどちらにも分類できないものがある。系統不明な急性白血病は症例が少なすぎて発症率などの疫学、病態、治療法などデータ不足で不明な部分の多い白血病であるが、一般に予後は悪いとされる。 急性未分化白血病あるいは系統不明確な急性白血病 Acute undifferentiated leukemia (AUL) 白血病細胞(芽球)にはリンパ系のマーカー(CD3やCD19など)も骨髄系の証であるミエロペルオキシターゼの発現もない。巨核球系のマーカーもその他の特異マーカーも発現しておらず、CD34あるいはCD38マーカーなど幹細胞のマーカーは現れており、もっとも未分化の(AML-M0よりもさらに未分化で骨髄系・リンパ系のどちらにも分化傾向がない)白血病細胞が出現する。 混合形質性急性白血病 mixed phenotype acute leukemias (MPAL) MPALにはさらに2種類あり、一つの白血病細胞にリンパ系と骨髄系のそれぞれのマーカーが同時に発現しているものと、リンパ系の白血病細胞集団と骨髄系の白血病細胞集団の2系統の細胞集団が同時に現れるものがある。なお、この混合形質性急性白血病にはt(8;21)(q22,q22)を有するAMLのようにすでに2008年WHO分類でカテゴリー分類されているものは含めない。
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