箱絵の背景を消されたプラモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 05:39 UTC 版)
「小松崎茂」の記事における「箱絵の背景を消されたプラモデル」の解説
1970年以降、日本のプラモデル産業の成長に伴い、世界各国での需要がある戦車・飛行機・艦船模型輸出も活発に行われるようになった。それに伴い精密さを増した箱絵の背景に描かれた「箱に入っていない物」は誤解を招き、輸出の障害となることが問題視される。輸出に力を入れ始めたタミヤでは、「背景には製品に含まれないアイテムは描かないこと」を依頼先の画家・イラストレーターらに通達した。主な輸出先のアメリカの消費者団体に配慮ということである。 商品イメージを膨らませるダイナミックで「ドラマチックな背景・構図」小松崎路線から、「精密な資料性の高い箱絵」への転換が始まる。タミヤでの箱絵の仕事は1971年、1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦が最後となった。以後、国内市場が主力の模型メーカー日東科学などの戦車AFVや、キャラクター・トイ向けのバンダイからの仕事が増え、アニメ・特撮物など小松崎の得意とする動きのある構図・背景を生かした箱絵を手がけた。
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