くうかん‐けん【空間権】
読み方:くうかんけん
⇒空中権
空間権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/30 15:42 UTC 版)
文化的空間は総じて目に見えない存在であることから、その所有権や帰属は不明瞭で、例えば宗教的聖地であるならば、その土地やそこにある構築物は明確な対象物と判断できるが、祭祀のための演出も含めその場が醸し出す厳かな雰囲気は感覚・感性によるものであり、それを冒すものを取り締まる法的根拠は無いに等しい。 そのため文化多様性条約のような国際的枠組みとは別に、国連の経済的、社会的及び文化的権利委員会や各国においても文化的空間の保護は取り組まれており、文化的権利(英語版)(経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約)を発展させた「空間権(space right)」の創案が試行錯誤されている。 日本では景観法により文化的空間周辺の景観を保護することは可能だが、法適用にあたり文化的空間の価値を証明しなければならず、環境権から派生する空間権(都市部土地利用に伴う上空容積を表す空中権の別称としての空間権ではない)や、国家空間情報に関する法律、地理空間情報活用推進基本法の拡大解釈が望まれる。
※この「空間権」の解説は、「文化的空間」の解説の一部です。
「空間権」を含む「文化的空間」の記事については、「文化的空間」の概要を参照ください。
- 空間権のページへのリンク