空気浮上式新交通システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 03:02 UTC 版)
「空気浮上式鉄道」の記事における「空気浮上式新交通システム」の解説
空気浮上式鉄道は1960年代末から1970年代初頭にかけて盛んに議論されたパーソナル・ラピッド・トランジットのような小規模システム用にも開発された。この分野でも、浮上によって小さい段差や軌道上のゴミを乗り越えられるのが利点とされたが、磁気浮上式鉄道も同様の利点を備えていた。商業運行されている唯一の空気浮上式鉄道はオーチス・ホバーシステムのみで、これは元々ゼネラルモーターズによって自動誘導交通システムとして開発され、反トラスト法に基づいて強制的にGMから分離させられた。原設計のリニア誘導モーターによる推進から、ケーブルによる巻き上げ式に変更したオーチス・エレベータ社によって完成し、ピープルムーバーとして世界中に販売され、成田空港第2ターミナルシャトルシステムのようなターミナル間の移動など、世界各地の空港や大学などで運行されている。 当初はリニア誘導モーター(LIM)を使用していたが、近年ではケーブルカーと同様に鋼索による牽引で車体を移動させるものが主流となっている。ゴムタイヤより転がり抵抗の少ない車体を綱で曳くという単純な方式は、低速での推進効率がリニア誘導モーターよりも優れている。また、多くの新交通システムで見られるゴムタイヤを使用しないため、車電動機や駆動系統の整備、タイヤ交換に関わる維持費が抑えられるほか、低床化が容易で、車内にタイヤハウスが張り出さないため床面を広く利用できる。
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