確率的割引ファクターとリスク中立確率とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 確率的割引ファクターとリスク中立確率の意味・解説 

確率的割引ファクターとリスク中立確率

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:16 UTC 版)

金融経済学」の記事における「確率的割引ファクターとリスク中立確率」の解説

詳細は「確率的割引ファクター」および「リスク中立確率」を参照 標準的な経済学モデルにおける仮定の下で、裁定取引存在しないとすると、株式価格次のように決定されるP i , t = ∑ s π t + 1 ( s ) m t + 1 ( s ) ( P i , t + 1 ( s ) + d i , t + 1 ( s ) ) = E t [ m t + 1 ( P i , t + 1 + d i , t + 1 ) ] {\displaystyle P_{i,t}=\sum _{s}\pi _{t+1}(s)m_{t+1}(s)(P_{i,t+1}(s)+d_{i,t+1}(s))=E_{t}[m_{t+1}(P_{i,t+1}+d_{i,t+1})]} ここで P i , t {\displaystyle P_{i,t}} と P i , t + 1 {\displaystyle P_{i,t+1}} は株式 i {\displaystyle i} のそれぞれ t , t + 1 {\displaystyle t,t+1} 時点における価格であり、 d i , t + 1 {\displaystyle d_{i,t+1}} は t + 1 {\displaystyle t+1} 時点における株式 i {\displaystyle i} の配当である。そして π t + 1 ( s ) {\displaystyle \pi _{t+1}(s)} は t + 1 {\displaystyle t+1} 時点において状態 s {\displaystyle s} が生起する t {\displaystyle t} 時点までの情報による条件付き確率となる。また E t {\displaystyle E_{t}} は t {\displaystyle t} 時点までの情報による条件付き期待値を表す。上述の式における株式 i {\displaystyle i} に依存しないファクター m t + 1 {\displaystyle m_{t+1}} を t + 1 {\displaystyle t+1} 時点における確率的割引ファクター(英: stochastic discount factor)と言う配当金融資産保持する事による将来キャッシュフロー捉えると、株式のみではなくあらゆる金融資産に対して上述の式が成立する事が言える。特に安全資産利子率R f {\displaystyle R_{f}} とすると以下の式が成立するE t [ m t + 1 ] = ∑ s π t + 1 ( s ) m t + 1 ( s ) = 1 1 + R f {\displaystyle E_{t}[m_{t+1}]=\sum _{s}\pi _{t+1}(s)m_{t+1}(s)={\frac {1}{1+R_{f}}}} さらに確率的割引ファクター m t + 1 {\displaystyle m_{t+1}} について、新たな確率 π t + 1 ∗ {\displaystyle \pi _{t+1}^{*}} を π t + 1 ∗ ( s ) = ( 1 + R f ) m t + 1 ( s ) π t + 1 ( s ) = m t + 1 ( s ) π t + 1 ( s ) / ∑ s ′ m t + 1 ( s ′ ) π t + 1 ( s ′ ) {\displaystyle \pi _{t+1}^{*}(s)=(1+R_{f})m_{t+1}(s)\pi _{t+1}(s)=m_{t+1}(s)\pi _{t+1}(s)/\sum _{s^{\prime }}m_{t+1}(s^{\prime })\pi _{t+1}(s^{\prime })} として定義する。すると次の式が得られるP i , t = ∑ s π t + 1 ( s ) m t + 1 ( s ) ( P i , t + 1 ( s ) + d i , t + 1 ( s ) ) = ∑ s π t + 1 ∗ ( s ) P i , t + 1 ( s ) + d i , t + 1 ( s ) 1 + R f = E t ∗ [ P i , t + 1 + d i , t + 1 1 + R f ] {\displaystyle P_{i,t}=\sum _{s}\pi _{t+1}(s)m_{t+1}(s)(P_{i,t+1}(s)+d_{i,t+1}(s))=\sum _{s}\pi _{t+1}^{*}(s){\frac {P_{i,t+1}(s)+d_{i,t+1}(s)}{1+R_{f}}}=E_{t}^{*}{\Big [}{\frac {P_{i,t+1}+d_{i,t+1}}{1+R_{f}}}{\Big ]}} E t ∗ {\displaystyle E_{t}^{*}} は確率 π t + 1 ∗ {\displaystyle \pi _{t+1}^{*}} の下での期待値を指す。ここで定義され新たな確率 π t + 1 ∗ {\displaystyle \pi _{t+1}^{*}} をリスク中立確率(英: risk-neutral probability)、または同値マルチンゲール測度(英: equivalent martingale measure)と言う確率的割引ファクターリスク中立確率としての表現後述資産価格付けの基本定理において重要になる

※この「確率的割引ファクターとリスク中立確率」の解説は、「金融経済学」の解説の一部です。
「確率的割引ファクターとリスク中立確率」を含む「金融経済学」の記事については、「金融経済学」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「確率的割引ファクターとリスク中立確率」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「確率的割引ファクターとリスク中立確率」の関連用語

確率的割引ファクターとリスク中立確率のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



確率的割引ファクターとリスク中立確率のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの金融経済学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS