破裂音系列
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 08:52 UTC 版)
「インド・ヨーロッパ祖語の音韻」の記事における「破裂音系列」の解説
かつては破裂音に無声無気音・無声帯気音・有声無気音・有声帯気音の四つの系列が再構されていた。しかし無声帯気音は破裂音と喉音の子音連続として再解釈されたため、通常の再構には現在三つの系列(伝統的な音声学的説明では「無声・有声・有声帯気」)しかない。 (以下、詳細は「声門化音説(英語版)」を参照。現在は否定的な見解が大勢を占める) しかしながら、この三系列の対立は子孫言語に見られず(サンスクリット語は無声帯気音系列を含む四系列の対立が見られる)、言語類型論的に稀である。*b が欠けているか、極めて珍しいようなことも一般的ではない。加えて、印欧語の語根には無声音と有声帯気音あるいは二つの有声音が共存することを禁止する制約がある。これらの全てから、一部の研究者は有声音を声門化音・有声帯気音を有声無気音に変更する。声門化の直接的証拠は限られているが、ゲルマン語派における無声子音の並行的改新とバルト・スラヴ語派におけるウィンターの法則を含む間接的な証拠はいくつかある。これらは摩擦音と声門化(一般的な無気有声)音がどちらも破裂音になっている。
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