砂糖と奴隷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/07 19:50 UTC 版)
奴隷労働力を必要としたのは北アメリカ・カリブ海地域でのプランテーションのためである。王立アフリカ会社が奴隷貿易を独占した17世紀第IV四半世紀は砂糖消費が急増し、イギリスの砂糖消費量がフランスの9倍にも達したと言われる時期でもあった。棉花・煙草などのプランテーションでも奴隷労働力は必要とされたが、砂糖プランテーションでは砂糖きびが土地を疲弊させるため常に新しい土地に移動を続けなければならず、また農作業に加え輸出する前に砂糖きびを絞り、煮詰めて原糖とする必要があるため、特に多くの労働力を必要とした。 もともとカリブ海植民地では原住民を労働力としていたが、持ち込まれた疫病や厳しい労働などにより人口が激減し、ほぼ全滅してしまう。その後はイギリスで集められた年季契約奉公人や強制的に連れてこられたアイルランドの若者、政治犯などの流刑者といった白人が労働力とされたが、供給が需要に追い付かず、労働力は常に不足していた。そこで打開策として導入されたのがアフリカからの黒人奴隷であった。
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