発見と合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/07 03:06 UTC 版)
ジェンコル酸は、Van VeenとHymanにより、ジリンマメを食べて中毒に苦しむジャワ島の現地人の尿から初めて単離された。彼らは、ジリンマメを水酸化バリウムを用いて30℃で長時間処理することにより、ジェンコル酸の結晶を単離することに成功した。 後に、1 kgの乾燥ジリンマメ中に20 gのジェンコル酸が含まれることが報告された。また、Leucaena esculenta (2.2 g/kg)やPithecolobium ondulatum (2.8 g/kg)等、他の豆果にも、より少量ではあるもののジェンコル酸が含まれることも報告された。 Du VigneaudとPattersonは、液体アンモニア中でジクロロメタンと2モルのL-システインを縮合することでジェンコル酸を合成し、これが天然のジェンコル酸と同一のものであることを示した。後に、Armstrongとdu Vigneaudは、1モルのホルムアルデヒドと2モルのL-システインを強酸中で直接結合することで、ジェンコル酸を合成した。
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